恵方巻き
いつしか、2月3日は豆まきをせずに、方位に向かって
のり巻きをほおばるという風習になってしまった。
子供の頃は、鬼の仮面をかぶった父に落花生をぶつけて
投げた豆を拾い、殻をむいて歳の数だけ一粒一粒食べたものだ。
それがとても楽しかった。
おしゃべり好きな僕は、のり巻きを無言で食べつくすなんて出来ない。
豆まいてギャーギャー騒いでいるほうがむいている。
子供が大きくなるまでは、鬼の仮面をかぶっていよう。
そんな父親になりたい。
のり巻きほおばりながら豆をぶつけるなんて世の中にならないように祈りたい。